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遊びほうけている

  あの日からちょうど1ヶ月が過ぎました。なんだかもうずいぶん遠い昔のことのようです。翌日から学校に行ったゾウくんは、もうこの2年分の鬱憤をはらすかのように、毎日誰かと誘い合って、ひたすら遊び歩いています。そんなに友だちと遊びたかったのかと、こちらがぼうぜんとなるほどです。まあこれが本来の子どもの姿なのでしょうか?
 しかし!中学校が始まるまでまださらに1ヶ月もあるではないか!この間もひたすら遊び続けるのでしょうか?進学先の説明会では決して塾などに通わさないで、と先生が仰っていたようですが、それを無視する親が出るのも、わからなくはないですね。以前とのギャップがひどすぎます。
 ただ逆の視点から見れば、中学受験は子どもにとって、あまりに過酷な勉強を強いていた、ともいえそうです。都会に住んでいる以上、自然の中で遊ぶだとか、空き地で野球など望むべくもなく、集まってゲームをしたりするのが関の山なのですが、それでも子どもは子ども同士で遊ぶのがいちばんなのでしょう。週に20時間を超す塾通いなど、ほんとうにかわいそうだったとしか、いいようがありません。しかし、そうでもしなかったら、これからの6年間を手に入れることが出来なかったことも事実です。
 同時に2つの道を選ぶことはできません。中学入学までの残り1ヶ月あまり、心おきなく遊び、ちょっとだけ勉強の習慣を絶やさないで暮らしていくことを願うばかりです。
harahorohire * 息子 * 23:59 * comments(1) * trackbacks(1) * pookmark

『さぴあ』に写真が

  きのうゾウくんは、また友人たちと一緒に、塾へ激励に行ってきました。そこで頂戴したのが、3月号の『さぴあ』。合格者の写真の中に、しっかりゾウくんの写真が掲載されていました。そのうえ、まあまあまともなコメントも・・・。知らない間に、ずいぶん成長したんですねぇ。
 去年の今頃、この合格者の写真を見ながら、我が子は来年、ここに写真が載るのだろうか、と不安に感じたことを思い出します。もう遠い遠い昔のことのようです。1年なんてほんとうに過ぎ去ってしまえば、あっという間です。
 激励でクラスを回る間の待ち時間で、仲間たちといろいろおしゃべりをしていたようですが、すでに塾に通いはじめている子どもも多いようです。ゾウくんも英語の個人レッスンに週1回通っているのですから、あまり批判は出来ないのですが、もう鉄緑会ですか?もう大学受験のための勉強を始めるのですか?
なんのためにあの学校を選んだのですか?という疑問がふつふつとわいてきます。まさか帰宅部に所属するつもりじゃないですよね?
 これからは勉強以外の刺激をお互いに与えあう関係になりたいのですが、期待できるのでしょうか?
harahorohire * * 23:19 * comments(5) * trackbacks(0) * pookmark

中学受験のポイントはやはり算数?

  わたしが中学受験でもっとも重視したのは算数です。その理由は三つほど考えられます。

1.配点が比較的高いこと・・・多くの学校で国語と算数の配点が理科、社会と比べて高いことは常識ですね。結局合計点で合格が決まるのなら、配点が高い科目を重視するのはとうぜんでしょう。さらに・・・

2.算数は一問の点数が大きい・・・だいたいの学校の算数の問題数は10〜15程度でしょうか。仮に100点満点だとすると、1問10点から6点ほど。理科、社会は配点が7割ほどなうえに、問題数も若干多いところが大半です。理科社会で2問間違えるのと、算数を1問間違えるのが同じマイナスになるわけです。さらに・・・

3.入試の得点を公表している学校の点数を見てみると、合格者平均と受験者平均の点数の差がいちばん大きいのがやはり算数です。算数できちんと得点できれば、かなり有利になることは間違いないですね。

 今回同級生や友人のお子さんなど、様々な情報がママの元に集まってきましたが、結果的に算数で失敗した子どもや、算数が苦手だった子どもは苦労があったようです。もちろん中には例外的な子どももいるようですが、それは国語が飛び抜けて出来た、といったケースのようです。
 かなり以前から、中学受験は算数がポイント、といわれてきており、年々その傾向が低減しているともいわれてきましたが、公表された得点表を見る限り、例年とさほどかわっているようには見受けられません。もちろん、ほかに強力な得意科目があれば、算数にこだわる必要はないとおもいますが、平均的な受験生なら、まずは算数の大きな穴をなくす努力をすべきだと、いまでもおもっています。
harahorohire * 受験 * 00:17 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

見ると聞くとは・・・

  6年生になる前は、ネットや雑誌などで受験生活の大変さをいろいろ目にしていたのですが、やはり見ると聞くとは大違いでした。体験して初めてわかった大変さ、きょうはその点を書いておきます。
 
 1.テキストの多さ・・・他塾はわかりませんが、サピックスの夏以降のテキストの多さはほんとうにびっくりしました。これはまさに想像以上です。とくに9月からSS特訓がスタートすると、一気に増大します。SS特訓は志望校別の特訓と、単科の特訓が2コースあります。ゾウくんは算数は解法力、国語は記述をとったのですが、この単科に関しては一度も復習はしませんでした。というよりやれませんでした。すべては授業中にしっかり学んでくること、ということで、復習ゼロ。そのかわり、志望校別特訓は全教科かなり必死に復習しました。
 テキストの整理はママの役目でしたが、クリアファイルを大量に買い込み、それにどんどん押し込む方式でなんとか乗り切りました。それでも平常授業、土特、SS特訓と4教科×3に加え、授業前テストやサピックスオープン、四谷の合不合と模擬テストも月に2回はあって、最後までゴチャゴチャ感はぬぐえませんでした。これはいくら覚悟をしていても、実際に体験しないとわからないでしょうね。

 2.時間が足りない・・・これもイメージはしており、極力そうならないように、夏休み前から計画を立てていたのですが、やはり9月以降は時間が足りない、という感覚が生じてきます。これは一種の焦りなのでしょうが、やりたいことがこれだけあるのに、やれる時間がこれしかない、ということです。さいわいゾウくんは大きな穴がなかったので、焦るほどではなかったのですが、やはりやっておきたかったことの、7割ぐらいしかできなかった印象です。
 たとえば、夏休み前にもらう『有名中学入試問題集』(通称電話帳)ですが、社会と理科は全部やろうとおもっていたのですが、とうてい出来ませんでした。最後にゾウくんに「達成感」を持たせたかったので、女子校の理科だけは全部解かせましたが、それが限度でした。なにしろ塾に行っている時間があまりに膨大で、家での勉強時間はかなり圧迫されます。ただし、塾での勉強が無駄なわけではないので、それを一所懸命にやった上で、家庭でなにをやるべきか、計画を立てる必要があるとおもいます。とくに秋以降は過去問をこなす必要がありますので、それ以外の時間が極度に少なくなります。

 3.合格への心理的プレッシャー・・・まさにこれこそ、いくら話を聞いても読んでもわからないことですね。わたしは比較的落ち着いていた方だとはおもいますが、ほんとうにこれで大丈夫か、と内心ハラハラするときもありました。とくに四谷の合不合で4回とも悪くはないが良くもない、80%は一度も出ない結果になった時には、ちょっとがっかりしましたし、11月のサピックスOPで、とんでもない成績(順位で200番台)を取ったときには、正直焦りました。それが前回書いた、社会の記述特訓になったのですが、最後までこれでもう大丈夫とおもえるまでにはならなかったので、結構プレッシャーはありました。
 さいわい、我が家は3日の合格で終わったので、不合格の大変さは味あわなかったのですが、ゾウくんの同級生たちの話を伺うと、その大変さは想像に絶します。
 もし3日の発表で不合格だった場合、4日校の受験がまともに出来たかどうか、かなり疑問です。気力・体力ともそうとう低下していました。

 新6年の受験生の親御さんは、すくなくとも頭の中でこうした大変さを理解した上で、その時が来たら、やっぱり聞いた以上に大変だ、と余裕を持って対処していただけたらとおもいます。
harahorohire * 勉強 * 22:45 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

進学先の招集日

  きのうは進学先の学校の招集日でした。ゾウくんとママがいっしょに行ってきました。この日生徒が来ない場合は、進学の意志がないと見なされて、補欠合格の連絡が始まります。塾の合格者数が少し増えましたので、何人か追加の合格者が出たようです。良かったですね。
 学校では4月からの生活について、先生方からいろいろなお話があったようです。ママによればとても良い話だった、ということですが、ゾウくんにはどの程度伝わったのでしょうか?かなりレベルの高い内容も含まれていたようで、100%理解するのは大変だったようです。
 これでほぼ生徒の顔ぶれが確定し、あとはちょっとした事務手続きがあって、4月の入学式を待つばかりとなります。
 あと2ヶ月足らず・・・、ほんとうに楽しみです。学生服姿のゾウくんはまだちょっと想像できません。その前に小学校の卒業式もあります。リラックスしつつも、落ち着かない日々が続きそうです。
harahorohire * 息子 * 04:21 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

塾へ激励に

  きのうゾウくんは、土特・SS特訓の仲間たちと、チョコレート50枚を持って、激励に出かけました。集まったのは、開成、麻布に合格した15人。二手に分かれて、α3組とアルファベット最上位のクラスを回ったそうです。
 「合格して、激励に行く!」というのも、ゾウくんの大きなモチベーションになっていましたので、その夢が実現して、本当に良かったです。しかし、どんな話をしたんでしょうね?自分の体験談を後輩に語る姿なんて、ちょっと想像できません。一人仕切り屋の子どもがいて、次は来週の土曜日、と約束させられたそうです。
 受験勉強から解放されたゾウくんは、日曜日、ほぼ1年ぶりに将棋道場に一人で出かけていきました。道場ではまだ1級ですが、久しぶりにもかかわらず出だし4連勝。その後3連敗して、結局8勝5敗と勝ち越して帰ってきました。まあなんとかやれると、ちょっと自信が戻ってきたようです。同学年ではもうかなり下の方になってしまいましたが、中学に行ってクラブに入れば、あっという間に強くはなるでしょう。トップレベルに追いつくのは大変ですが、二軍レベルになればほどほどに楽しめるはずです。
 さらにもう一つ、英語だけはしっかり勉強させようと、ママの友人の娘さんが通っている個人の教室を紹介してもらい、先週出かけました。顔合わせのつもりが、1時間半ほどびっちりしごかれ、さらに結構な量の宿題まで出されて、目を白黒させています。小学校でも英語の授業はあったようですが、まったく役に立っていません。今後どうするか、大手の塾に入れるか迷っていますが、なにしろ英語は大学受験などとは関係なく、相当高いレベルにまで仕上げておかないと、今後生き残れないとおもっています。
 ネットでも話題の水村美苗さんの『日本語が亡びるとき』を昨年暮れに読みましたが、インターネット時代に、英語の読み書きが十分出来ないと、情報収集の面からも置いて行かれることがよくわかりました。日本人が小説を英語で書くかどうかは別にして、英語と母国語との関わりを考えさせられる良い本です。
harahorohire * 息子 * 01:34 * comments(2) * trackbacks(0) * pookmark

なにがよかったのか

  ようやく少し落ち着きを取り戻したところで、受験勉強で役に立ったことを、書いておきます。
 合否の結果はほんの紙一重であり、ほとんどが『運』といってよいでしょう。将棋の世界には『指運』ということばがあります。時間に追われ、まとまった考えがつかないまま、指した手が良かったとき、『いや〜、指運が良かったんですよ』などといいます。ゾウくんの受験も、その『指運』があったのだとおもいます。もちろん、その運を生かせるだけの力も必要なのでしょうが、それは不合格だった子どもたちと大きな違いはなかったはずです。
 結果的に、運を生かす力になったものは、
1. 土特、SS特訓の仲間たちとの切磋琢磨・・・なんどもここで書きましたが、去年の2月、初めての土特の授業で、「来年の1月、最後の授業までこのクラスに残っていたら、大半は合格する」といわれたことを糧に、ゾウくんはがんばってきました。結局、ことしもその通りの結果になったようです。せっぱ詰まってくると、土特は休んで自宅で集中的に勉強される方もいたようですが、ゾウくんのクラスは誰一人休むものはいませんでした。合格率は8割を超えています。クラス内の順位を気にしながら勉強することで(とうぜん毎回のようにあがり下がりがあるので、上位の二人を除くと、ほぼ団子状態でした)、力をつけていったのだとおもいます。親から見て、ひどい成績でも、クラスの中では○番だった、ということでゾウくんは落ち着いていられたのでしょう。

2.自宅で11月末からひと月半ほど、社会の記述の特訓をやったこと・・・これは自画自賛になってしまいますが、直前の学校別サピックスOPで、とんでもない点を取り、さすがに焦って始めたことです。教材は土特の記述対策の基礎問題。塾でははじめから応用の記述を解いていたので、まったくの手つかずでした。本来なら、毎回の復習でやっておかなければいけなかったものです。これは大きなミスでした。しかし、時間のある限り、どんどん書かせたことで、すこしずつコツを掴み、最後の方ではなんとか形になる答案が書けるようになっていました。1日校の社会は、半分は国語の論説文読解だ、とおもっていましたので、国語の対策にも多少は良い影響を与えたようです。サピックスOPのひどい点に感謝しなければいけません。

3.小さい頃から計算力だけはつけさせたこと・・・中学受験は幼稚園に入る頃から決めていたことでしたが、実際の入塾は4年の9月。3年間は長すぎる、というのが、わたしの考えでした(といっても、たった7ヶ月の短縮でしたが・・・)。しかし、入塾前の準備として、算数の計算問題と、国語の読解力のテキストは家でやらしました。国語は結局身に付かず、最後まで苦労しましたが、これは精神的な成長との関連が強いとおもっていますので、仕方ありません。計算は、少数のかけ算はもとより、分数の割り算まで、小学校でならう単元はほぼ終わらせました。テキストとして使ったのは、
「学習支援サイト向日葵」
(http://www.geocities.jp/mutasanjp/index.html)
の、学習プリントです。このプリントは計算だけでなく、漢字の書き取りも利用させていただきました。感謝です。毎日相当量をこなしておいたので、塾に入っても計算でとまどうことはなかったようです。

 以上3点、印象に残っていることを書きましたが、それ以上にゾウくんがほどほどに真面目で、塾を休むこともなく通い、復習もかなり真面目にやっていた努力の積み重ねが大きかったはずです。理科や社会は授業があったその場で、算数は帰ってきて、間違った問題はかならず解き直しました。国語だけはどうしても時間が取れず、秋からSS特訓の復習だけに絞って行いました。
 合格オーラも出すことはなく、目の色も変わることはありませんでしたが、なにしろ真面目にコツコツ努力したことが、合格する力をつけた最大の要因だったとおもいます。
harahorohire * 受験 * 01:18 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

ようやく落ち着きが

  あの日から3日目になって、ようやくわたしたちも興奮状態がおさまってきたようです。小学校もきょうはかなり多くの子どもたちが登校してきたようです。それでも、小さいときから知っている女の子がまだ来ていない、と聞くと、胸が痛みます。
 ママは夕方、特待生合格をいただいた学校に断りをいうために、出かけていきました。わたしはゾウくんを誘って、1年ぶりに剣道の稽古に一緒に参加です。ケガが一番心配でしたが、手にマメができたのと、足首をちょっとひねった程度で、おもっていたよりは身体が覚えていたようです。
 平日は学校があるので、戻ってからもさほど時間があるわけではありませんが、土日になるとヒマでしょうがないのでしょうね。テレビを見たり、ゲームをしたりしても、塾に通っていたあの10時間近い時間はつぶせませんね。いまは、本を読む、英語のビデオ(NHKの『チャロ』です!)を見ることを伝えてありますが、それでも時間はあまりそうです。
 まあ本人にとってはいまが一番いい時期でしょうから、のんびりと好きなことをやればよいはずです。あまり長い時間、あれもダメ、これもダメ、勉強しなさい、といってきたので、ゾウくんもさすがにとまどっているようです。
harahorohire * その他 * 23:07 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

3日ぶりに登校

  きょうゾウくんは、3日ぶりに小学校に行きました。まだ10人近くの同級生が欠席していたそうです。みんな歯を食いしばって、がんばっているのでしょう。4日から登校できることは本当にしあわせです。
 ゾウくんは早速2日に合格を決めた友だちと遊び約束をし、その友だちが我が家にやってきました。ゾウくんが受かった学校と同じような偏差値の学校に合格を決めたその子は、ほとんど一人で勉強していたそうです。塾は早稲アカ。国語と算数の平常授業は受けていなかったときいてびっくりしました。
 ママは寝坊もせずに、銀行で振り込み、学校で入学手続きを済ませました。立派な入学許可証をもらいました。しかし・・・、3日校は不合格。算数は簡単だった、といっていたのですが、ほかの科目で失敗したのでしょう。もちろん1日校と傾向は極端に違うのですが、まあさほど合格は難しくないと考えていたのですが、失敗です。急遽受験を決めたので、ゾウくんは一度もその学校に行ったこともなく、きのうが初めて。言い訳になりますが、モチベーションが上がらなかったようです。もうすこし、きちんと準備しておくべきだったと、反省しています。
 夜は、お祝いをかねて、ゾウくん大好物の焼肉店へ。今年初めての外食です。たらふく食べて、わたしは一人でたっぷりビールを飲んで、みんな大満足で帰宅。ママにはいろいろな友だちからひっきりなしに電話やメールが届いています。大本命を落とし、第二志望二つに受かったママからどちらがいいか相談を受けたりしています。そんなこと答えられるわけもありません。
 まだまだわたしたちの興奮状態は続いていますが、第一志望がダメだった同級生も多いので、その大変さを考えると、自重しなければなりません。
harahorohire * 息子 * 23:51 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark

合格発表

  きょうはわたしは徹夜明けで、昼頃帰宅しました。ゾウくんとママは、3日校の受験です。1日校の合格発表は午後3時から。例年30分ほど早く掲示されますので、受験が終わったゾウくんたちが食事をした後、乗り換え駅で待ち合わせすることにしました。
 身体はグタグタに疲れています。いつもは1時過ぎに一度仮眠するのですが、きょうはそんなヒマはありません。乗り換え駅では同じように3日の受験を終えた親子が、地下鉄に吸い込まれていきます。こちらもかなり緊張します。ゾウくんたちと合流し、1日校へ。ちょっと裏道を通っていきますと、ほかの受験生親子には一人も会いません。しかし、学校近くの交差点は、狭い歩道にそれらしい親子がひしめき合っていました。さらに中学生用の進学塾が両側に並んで、パンフレットを渡しています。学校から出てくる親子は不合格だったのでしょうか。とても正視できません。
 わたしはなぜか、かならず受かっている、と確信していました(これは単純に、ゾウくんやわたしの『運』を信じていたからです)が、それでももしダメだったら、ゾウくんになんといおうか、などとぼんやり考えていました。
 校門をくぐったのが2時35分過ぎ。掲示は20分過ぎに始まったようです。いつもとちがって、ゾウくんは足早に先に立って歩きます。書類を受け取るため、合格した人たちの列ができているのを横目で見ながら、急いで中庭に入ります。白い掲示板が目に飛び込んできます。ゾウくんはかなり早い番号でしたので、奥の方に進まねばなりません。ゾウくんはどんどん前に行きます。わたしも彼の番号を探します。
 その時、ママが「パパ!あったよ!あった」と叫びました。一瞬遅れて、わたしもゾウくんの番号を視線の先にとらえていました。
 「パパ、ありがとう」
 ママのことばがもう涙声になっています。ゾウくんもようやく自分の番号を目にして、踊るようにわたしたちの所に戻ってきました。
 「よかったな!」
 肩を抱いて、そういいますと、まぶたの奥に熱いものがこみ上げてきて、かなり狼狽しました。こんなところでいい年をした親父が涙を流していてはかっこわるい、とっさにそうおもってグッとこらえます。
 その間にも、我々は掲示板の方にどんどん近づいていたようです。とつぜん、サピックスでお世話になった先生に声をかけられました。面接の担当でもあった先生です。ママはもう涙目です。合格をご報告すると、先生も目を赤くし、『サピア』に掲載する写真の撮影と、喜びの声を記入するようにいわれました。
 ゾウくんは、真剣な表情で自分の名前を書き、メッセージを書き込んでいます。ようやく我に返って、わたしは携帯で写真をパチパチ撮り始めました。ママは二人のバアバに報告の電話をかけています。ポーズを取ったゾウくんが写真を撮られています。
 なによりもまず忘れてはいけないことは、入学手続き用の書類を受け取ることです。ママが並んでいる間、ゾウくんは仲間の受験番号を確認しに再び掲示板に向かいます。土特・SSの仲間は2人を抜かして全員合格です。さらに同じ学校の友達も合格していました。
 仲間が次々に現れるので、ゾウくんはそのたびに一緒に喜んでいます。みんなで写真を撮ってもらったり、おしゃべりしたり、興奮状態が続いています。
 合格者の数は367人。1人の合格者にたいして、1.7人の不合格者が出ている計算です。よく合格できた、とおもいます。それが実力とはいえ、うっかりミスで10数点損をしているのがわかっていたので、なおさらです。この時点では合格最低点はわからなかったのですが、あとで確認すると111点と、昨年とまるで同じ。合格者平均点が下がっているところを見ますと、もう最後の10点の所に、200人近くがひしめいていたのでしょう。
 いつまでもゾウくんが喜んでいるので、わたしは一人で先に帰ることにしました。さすがに疲労はピークですが、神経は妙に興奮して、家に戻ってもなかなか眠れません。ゾウくんたちは小さい頃通った近くの幼稚園に報告に出かけ、さらにバアバの家にも寄って、夕方遅くに帰ってきました。
 帰ると同時に、ゾウくんはゲームを取り出してプレーです。夕食の後は撮り貯めていた『天地人』のビデオを見て、ようやく就寝。ゾウくんにとって、長い長い一日がようやく終わりました。
 なにしろ明日、大金を振り込み、入学手続きを完了しないと、合格したことになりません。ママに早く寝るようにいっても、いろいろな人から電話があったり、メールをしたり、同級生の状況を話し合ったりと、なかなか眠りません。いくら何でも遅れないとはおもいますが、ちょっと心配です。3日校の合格発表もあります。手続きが完了するまで、まだまだ気を緩めるわけにはいかないのでしょうね。
harahorohire * 受験 * 23:54 * comments(0) * trackbacks(0) * pookmark
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